私とバッハ大先生② ~インヴェンションー“濃密な愛”~
「私とバッハ大先生」と題して、シリーズで、「時系列」に沿って、バッハにまつわる楽譜、書籍、講座などとの出会いの中で私のバッハへの興味や理解などが深まっていく過程を書く予定でした。
が、「今」感じたことを書きたいとも思ってしまって、②は、昨日のことを書きます。
昨日(2026年7月26日)、初めてのバッハ講座を開催しました。
余りにも夢中で、写真も動画もないのが残念です。
お陰様で20人もの方がいらしてくださり、ありがたい限りです。
内容は、
・バッハさんってどんな人?~その生涯を家庭の側面から見てみる~
・平均律第一巻 1番ハ長調 プレリュード
・インヴェンョン 4番ニ短調
の3本立て。
90分があっという間で、もっと時間が欲しかったです。
いえいえ、いくらあっても足りない!!
そして、また、私の中で、思いが深まってしまいました。
■その中で、今回は、インヴェンョンについて書きます■
その前に、プレリュードを聴いて、受講くださった方々がそれぞれに感じたことを、自分の言葉で述べてくださったことも、ちょっと書きたいと思います。
「ずっと同じ音の形が続くのに、感じがかわっていく所がすごかった」(小5)
「長調なのに、淋しい感じがした」(小4)
「公園の湖の情景の様だった」(大人)
「空を飛んでいる様に感じた」(大人)
「朝から始まって、一日が終わる表現に感じた」(大人)
音楽は、それぞれが、自分の心で感じることが一番大切だと、私は思っています。
それぞれに、私が弾く音楽から感じ取っていただけるものがあった。
それだけでも今回の講座の意味はあったのかなと思いました。
さて、インヴェンションは・・・・
「聴いて感じる」だけでは、なかなか理解出来ない部分があるという話をしました。
音楽が好きな大人の方も、これから勉強を深めていく子どもたちも、バッハの音楽を理論的に理解していくことで、更に楽しみが増すという観点から、インヴェンションについて、お話をしました。
まず、2小節で一つのかたまりになっているサブジェクトを追ってみる。
カデンツを感じる(ヘミオラや半終止、偽終止も含めて)
↓
調性の変化
今回は、時間の都合で、ここまでしか話が出来ませんでした。
ちょっと出て来るポリリズムの面白さ
サブジェクトの音型の変化やゼクエンツのもたらす効果
平行調や属調への移行の仕方(4度進行の情緒的役割も含めて)、属調から原調への戻り方
などにも触れたかったのですが、割愛せざるをえず、とても残念でした。
この講座の後、残っていた高校生が、「バッハは、祈りがあって、とても美しく心に響く」ということを言ってくれたので、
「そうなんだよね。本当に美しい。音が美しく響く様に作られている」
と、小節の頭の音をつなげて弾いて聴かせました。
「ね、美しいよね」と。
その時、私は、ふと、
「バッハさんは、こんなことも音楽を美しくするにはとても大切だと、子どもたちに教えたのだろうか」と思ったのでした。
そして、インヴェンションは、彼の息子たちへの、そして音楽への、「濃密な愛が沢山詰まった作品なのだ!!」と、また一つ、私の中での思いが加わりました。
それは、自分の存在を誇示したり、地位や名誉を得るためではなく、誠実で真摯な、彼の生き方そのものであると、再認識するとともに、もっとバッハと向き合いたいと思った瞬間でした。そのために長生きしたい!!と。
つづく









